発達障害は、自閉症スペクトラム、ADHD(注意欠如/多動性障害)、LD(学習障害)と呼ばれる3つのタイプに分けられます。
そして、このタイプの違いによって、日常生活のお子様の苦手とする事柄(つまづきポイント)とその克服方法がそれぞれ異なります。

そして、今回はこのなかから自閉症スペクトラムの子供たちについてお話をさせて頂きます。

自閉症スペクトラムの子供の特徴は、周りのお友達との関係づくり、広い意味でのコミュニケーションをとることに難しさを持つ事が特徴です。自分の気持ちをうまく言葉で伝えられないことや、また逆にお友達が言っている内容や表情、態度から相手の気持ちを察することが苦手です。

自分の気持ちを言葉に置き換えられないことは、ついついお友達を叩いてしまう、物を投げてしまうといった他害行為に結びついてしまうこともあります。また、相手の気持ちを想像することへの苦手さから、しだいに周りのお友達から「自己中心的」とか「空気が読めない」などと思われてしまうこともあります。

言葉の表現の獲得のためには、子どもがなにか言いたそうにしている場面で、周囲の大人の方が、「むかむかするきもち」や「とげとげするきもち」などその時のお子様の気持ちにぴったりしそうなキーフレーズ(ぴったりことば)を探してあげることが第一ステップとなります。

また、その際には、子どもにとって口にしやすい簡単な表現で、なおかつその言葉を口にすることで、子どもの心の中がすこしでもすっきりする言葉を探してあげることがポイントとなります。

そして、ぴったりことばが見つかったら、最初は大人の方の真似からでいいので必要な場面で、ぴったりことばをお子様ご自身の口から伝える練習を行い、そのつど大人の方が、「そっか、いまむかむかしてたんだね」や「とげとげしたきもちになってたんだね」と伝え返し、最後には「ことばでいえて、かっこいいね」や「ことばでいえて、すてきだね」など褒め言葉でしめくくるようにしてください。

また相手の気持ちを察するために、最初は身近にある絵本などを用いて、その登場人物の表情に注目して「この男の子は笑ってるかな?泣いているかな?」、「泣いているときって、どんなきもちかな?うれしいきもちかな?かなしいきもちかな?」などとクイズ形式で楽しめるように行います。

そして、正答したらそのつど褒め言葉をかけてあげたり、ご褒美シールをあげるなどして、がんばったら嬉しいことが待っているというように、子どもが成功体験を実感しやすいように工夫することがポイントとなります。

(東京チャイルズ 森 博昭)