人の脳は物事を理解したり判断するときには、たえず目から入ってくる視覚情報(見る力)と耳から入ってくる聴覚情報(聞く力)とを頭のなかでうまく組み合わせたり、使い分けをしています。そして、そのように複雑な情報のかたまりを頭の中でうまく整理整頓して、どのように対応したらよいかを、道筋をたてて実行しようとする働きを持っています。

子ども達のなかには、この「見る力」と「聞く力」との間に大きな差を持っている方がいらっしゃいます。聞く力よりも見る力のほうが強い子ども、また見る力よりも聞く力のほうが強い子ども、それぞれです。

”通園先で先生の話や指示をうまく聞いていないように見える”。そのような子どもは、もしかしたら「聞く力」よりも「見る力」のほうが強い傾向をお持ちかもしれません。このような子どもは、指示をする際には声かけと同時に、絵カードやジェスチャーなど「見てわかるヒント」を同時につかう事で内容が頭の中に入りやすくなります。

また、「見る力」の強い子どもは図形や立体を理解する力が、「聞く力」の強いお子様は文章やお話を理解することが得意な特徴を持っています。そしてそれぞれの得意な力を伸ばしてさしあげる事で、その子どもの特技として身につけることができます。

「見る力」の強いお子様の中には、交通標識や看板、ナンバープレートなどに興味を持ち、一度目にした標識をはっきりと記憶する事ができたり、積み木やブロックを組み合わせて大人でも作るのが難しいような、「ピタゴラスイッチ」のような装置を組み立てる方もいらっしゃいます。

当相談所ではお子様の苦手ポイントの克服ばかりではなく、お子様の長所を引き出し伸ばすことも大切にしています。

(東京チャイルズ 森 博昭)